過去の企画展

開館1周年記念展 存在の美―まなざし・微笑み・憂い 2011年11月19日(土)~2012年5月20日(土)

開館1周年を迎えて

館長保木将夫が、初めて森本草介の描く婦人像に出合ったのは1998年のことでした。その輝くような細密の美しさに心を奪われ、最初にコレクションしたのが森本草介《横になるポーズ》1998年です。その後、森本草介の人物画を中心に写実絵画のコレクションを続け、野田弘志、中山忠彦など、幅が広がっていきました。現在、森本作品は、新作《未来》を含み、最大の33点にのぼっています。
11月に開館1周年を迎えたホキ美術館の写実コレクションは300点を超え、今も増え続けております。写実画家はこの10年で急速に増え、またその技術も日々進歩してきています。画家が対象を見たままに描くことを基本に、それぞれの意図や想いを、1枚の作品に数ヶ月以上の日々をかけて具現化した写実絵画は、その実物をも超えて、見る人に多くのことを語っています。写実の殿堂ホキ美術館には、これまで全国各地から13万人を超す方々が来館されました。そしてまた、それを励みに現役作家が切磋琢磨して力作を描きあげています。1周年を迎え、まさに進歩し続けるこれらの写実絵画、なかでも人物画作品を一堂に会し、皆様にご覧いただけることは、この上ない喜びです。

本展のテーマ

本展のテーマは「人物」です。描きおろし14点を含む、計60点の作品には、老若男女、さまざまな人物像が描かれています。
その「まなざし、微笑み、憂い」の表情にご注目ください。写実画家は、対象となる人物と向き合い、その微妙な表情をとらえ、きめこまやかな肌、しわの一本一本まで、見たままに描くことを基本に、想いを込め、丁寧に仕上げています。
たとえば、モデルとなっているのは、画家の家族、それは妻、息子、娘、父親、従姉妹であったり、友人、作家自身、外国人であったり、そして、恩師、館長、プロのモデルさんもいます。
長い時間をかけて完成に至る写実絵画のモデルは、身近な人物となることも多々あります。ある画家はその人物を良く理解してはじめて絵が描けるとも語っています。
また、「人間は人間にしか興味がもてない」とある作家は語りました。人間の顔は、みなパーツが同じでも多種多様で、世界中にふたつと同じ顔は存在しません。興味はつきない人間というもの。その存在の美――。60作品を一堂に会し、迫力ある人物画の魅力を、どうぞご堪能ください。

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